たたかいから降りる

オークション。狙っていた帯があって、終了時刻ごろにまた入札する。
妹の部屋でパソコンを借りて。
5分刻みで高値更新される。何回も。
私の他にも狙っている人が二人くらいいるようだ。
30分ほどの間に1万円台からだんだんセリ上がって3万円台半ばになった。

「う〜ん」といっていると、妹が
「たたかうのは、やめておきなよ。また○さんの店(妹の友人がいるリサイクルきもの店)に行ってもいいし」と。
「うん。そうだねえ。でも、落とせないとまた次を探してしまうから、どっちがいいかわかんないね」と私。「まあね」と妹。

これは、私にはよかったな。
しゃにむにやめろ、と言われるのでもなく、私の判断に任せてはもらっているのだけれど、つっぱしらないで済むのを手伝ってもらえた気がする。

ある程度の金額は出してもいいと思える品だったけれど、たたかうモードにはいって何が何でも手に入れたい!と思ってしまうときはあぶない。いまのお財布状態を考えて、それに、最終バスの時刻がきて、たたかいから降りた。

よい帯だったが、きっと今は縁がないのがよかったんだろう。
またいつか、私が手にするべき縁のあるものを手に入れられるだろう。