梅一輪

友だちと別れたあと、呉服売り場へ。
欲しいタイプの帯板はなかった。でも、よい店員さんに会えた。気さくで、専門知識とセンスとがある人。この分野で店員さんをするにはそれらが皆必要だと思う。
帯締めを選んでいて、こちらだと春の色になります、と。春いろにひかれて、少しあかるめの色の凝った組紐に決めた。

和の小物のコーナーに、雛のハガキ数種類のディスプレイ。ひとつ欲しくなって立ち寄る。結局、梅一輪をのびやかに描いたハガキを選んだ。

色も、意匠も、春の気配のものにひかれる。

帯締め帯揚げはこれからの季節に精々身につけて出かけよう。目にしてくれるひとたちにその気配が届くといい。ハガキにはひとことくらいを添えてめったに会えないともだちに送ろう。春待つ季節の気配が届くといい。