オニババ化からきものへ

いつも巡回している某ブログ*1から、「オニババ」へ、その著者三砂ちづる氏へ、とウェブを手繰っていくと、そのさきに、「きものとからだ 第十一回えり」というページに行き着いた*2

着慣れてきて、最も変わったな、と思うのが、えりである。えりをきれいに出すことは最初は本当に難しい。(略)

それが毎日きものをきて、からだをゆるゆるさせて、さらに高岡英夫氏の考案された「ゆる体操」などをしていると、あるときから急にえりがきれいに「むねにのる」ようになってくる。開きすぎたりすることもなく、胸元はきちっときまり、ずれないし、着物とのバランスもよく、長くきていても変わらない。(略)

これは、きものを着て、からだをゆるめることを意識していたので、姿勢が変わったからだろう。(略)

きものをきていると、肩がおちてくる。いわゆるなで肩になっていき、前にいかりぎみになっていた肩が、極端に言うと、うしろにむかってすとんと落ちているような感じになってくる。肩甲骨の位置が変わっているように思う。(略)

えりがきれいに出るようになったころから、私は本当に肩がこらなくなってきた、と感じている。

あらまあ。シンクロしている。
この前の週末2日間の講座に、私はきものを着て出かけていた。
いろいろなひとが声をかけてくれたり、色が、とチェックを入れたりしてくれたなかで、ひとり、「着慣れて見える、衿のあたりとかが」と言っていかれた。慣れるには遠いけれど、遅刻しそうになりながらばたばたと着たわりに、一日中衿もえもんもくずれなくて、胸から上がゆるゆるとして楽ちんでいられたこと。
それからまたひとり、「苦しくない?」と訊くひとがあって、私は「ううん、ふだん緩んでいるところが締まっていて、ふだん締まっているところが緩んでいる。なで肩なので、ふだんはかなり肩がこっているけど(きものを着るとこらない)」と答えたこと。
そして、このごろ関心を持っている高岡氏の"ゆる"。

きものを着るのは、じつはきわめて実用的にも好きになってきた。腰紐の位置、帯の下の位置だけを締めて、あとはふんわり巻きつけているだけ。うまく着られると、腰紐と帯で胴体をサポートしてもらって、ゆるゆる楽ちんで肩もおもいきりおとしていられる。

しかしまあ、オニババだの負け犬だの、そんなところに居る私でもあることだ。まだご本人たちの書いたものを読んでいないが、そのうち一読はしてみるべし。