紅茶

入試業務のあと、まだ明るいうちに街に出た。
お茶をのみながら本を読みたいなと思った。
お茶というのは、私の場合、ミルクティーだ。
本を読むのには、ドトールやスタバのようなコーヒーショップもつかうのだけれど、今日のような日は、外の光がはいる明るくて広いところでゆっくりしたい。
紅茶専門店をめざして行くと、行列になっていて、すぐには入れず、入れても長居はできそうにない。夜だとひとしきり本が読める店なのに。残念。
 
結局、カジュアルなイタメシ屋で、セットのお茶を飲むことにした。
ところが、これが大ハズレ。
ダージリンでミルクティーを出すところからして、あんまり期待できなかったのだけれど、そのミルクに合わないダージリンが色も味も抽出しきれていない状態で出されてくる。ミルクもコーヒー用のパックのもの。ぷんぷん。
 
紅茶を美味しくこだわって出してくれることでは、マリアージュ・フレールがこれまでにいちばんよかった。
大ぶりのまあるいティーポットにいっぱい、ミルクもたっぷりつけて出してくれる。ギャルソンもみんなお茶のプロで、たくさんの茶葉リストのなかから「ミルクティーで、香りは強すぎず、ふだんはコレコレを飲んでいるが…」などとわがままな希望を言いながら相談できて、選んだお茶をそれはおいしく煎れてくれる。
なかなか行けないけれど、あのゆたかなミルクティーが恋しい。