原初生命体としての人間/野口三千三

原初生命体としての人間―野口体操の理論 (同時代ライブラリー (257))

  • 可能性を信ずるとき、はじめて責任のある行動が始まる
  • (略)胴体・肩・頭・腕などの無意識の持続的緊張は最大の障害のひとつであるから、ぜひ取り去らなければならない。 人類はまだ直立姿勢の生活に完全に適応するまで進化していないと考えられる。腰や肩が過労になり腰痛・肩こりなど避けられない宿命をもっていることもそのあらわれといえよう。
  • 生きている人間のからだ(人間そのもの)は、その人が素直に受け入れようとしているときには、無意識・反射的にその刺激を全身で増幅して反応する傾向をもっているのである。これと正反対の状態が、“石のように押し黙っている”状態である。 このように外からの情報を正確に受け入れ、それを他の部分に伝達し、そして適切に処理して、反応するということは、真の意味での生きものの柔軟性の本質である。